歯科矯正の歴史

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歯科矯正はとても長い歴史を持っています。今でこそほとんどの歯科医院で治療を受けることができ、さまざまな方法が確立されています。しかし、元をたどっていけば、矯正は失敗の連続だったのです。安心して治療を受けられるために、先人が試行錯誤を繰り返してきたことがわかります。安全な方法が確立されたのは20世紀の初め頃になってからです。それまでは多数の方法があり、成功率もリスクもバラバラでした。


そもそも歯科矯正の始まりとも呼べるのは数千年も前、紀元前9~10世紀頃までさかのぼります。この時代のギリシャでは、すでに歯科矯正で使うための装置が発明されています。これはギリシャで出土された品から明らかにされています。ただし、ワイヤーを使ったりするようなものではなく、とても簡素でかつ無骨な装置だったのです。それでも数千年前から使われていたことが判明したため、世界中の専門家が驚いたのは無理もありません。歯並びが体にさまざまな影響を与えることが、古い時代からわかっていたからです。

その後いくつもの治療方法が考案されました。現代の歯科矯正の基礎ができあがり、普及し始めたのは1700年代に入ってからのことです。フランスで噛み合わせを正しく戻すための装置が発明されました。素材こそ違いますが板と糸のようなものを使った治療法で、いまのブラケットに非常によく似た装置だったのです。歯科医院で広く普及しているブラケットはこの時代の装置が元になっていると言えます。